M5チップを搭載したiPad Proを購入しましたが、M1チップ搭載のiPad Pro 12.9インチから買い替えとなり、その進化を実際に体感しました。
実際に使いM1 iPad Proから比較するとチップだけでなく、デザインや機能も大きく変わっている印象です。
今回は、M1 iPad ProからM5 iPad Proはどれくらい進化したか徹底検証していきます。
この記事では、M5 iPad ProとM1 iPad Proの違いを徹底比較。性能・デザイン・使い勝手を解説し、買い替えるべき理由をわかりやすく紹介します。
M1 iPad Proを使っている方で買い替え時期で悩んでいる方、M5 iPad Proの購入を検討している方は参考にしてください。
M5 iPad ProとM1 iPad Proの比較レビュー

M1チップを搭載したiPad Pro 12.9インチ (第5世代)は2021年5月21日に発売されました。
M1 iPad Proが登場してから、すでに約4年が経過しています。その間にM2、M4とモデルチェンジを重ね、2025年にはついにM5 iPad Proが登場しました。
M3はスキップされたものの、その分Appleは技術を一気に引き上げてきた印象があります。チップ性能だけでなく、ディスプレイやデザイン、アクセサリとの連携まで、細部にわたって進化していて、使い心地も大きく変わりました。
M1 iPad Proは今でも十分にパワフルで、日常使いにはまったく不自由しません。
ただ、M5 iPad Proを使ってみると、スペックアップというよりも、毎日の使い心地そのものが一段階洗練されたような印象です。

M1モデルと比べると、M5 iPad Proはチップ性能の向上だけでなく、本体の薄型・軽量化も大きなポイントです。
| 項目 | M5 iPad Pro | M1 iPad Pro |
|---|---|---|
| チップ | M5(3nm) 最大10コアCPU 10コアGPU |
M1(5nm) 8コアCPU 8コアGPU |
| RAM | 256GBモデル:12GB 512GBモデル:12GB 1TBモデル:16GB 2TBモデル:16GB |
128GBモデル:8GB 256GBモデル:8GB 512GBモデル:8GB 1TBモデル:16GB 2TBモデル:16GB |
| ストレージ | 256GB / 512GB / 1TB / 2TB | 128GB / 256GB / 512GB / 1TB / 2TB |
| ディスプレイ | Ultra Retina XDR (有機EL) |
Liquid Retina XDR (ミニLED液晶) |
| サイズ展開 | 11インチ / 13インチ | 11インチ / 12.9インチ |
| 本体厚さ | 5.1mm | 6.4mm |
| 重量 | 約444g(11") 約579g(13") |
約466g(11") 約682g(12.9") |
| 背面カメラ | 12MP広角 LiDARスキャナ |
12MP広角 10MP超広角カメラ LiDARスキャナ |
| 前面カメラ | 12MP超広角(横配置) | 12MP超広角(上配置) |
| マイク | 4つのスタジオ品質の |
5つのスタジオ品質の |
| ビデオ撮影 | 最大4K 60fps / HDR対応 | 最大4K 60fps |
| 通信 | Wi-Fi 7 Bluetooth 6 (N1チップ搭載) |
Wi-Fi 6 Bluetooth 5.0 |
| バッテリー | ビデオ再生:最大10時間 高速充電:対応 |
ビデオ再生:最大10時間 |
| アクセサリ | Apple Pencil Pro / 新Magic Keyboard | Apple Pencil 第2世代 / 旧Magic Keyboard |
実際に使ってみると、動作のキレや持ち運びのしやすさなど、日々の使い勝手が確実に変わったと感じます。
ポイント
M1 iPad Proの12.9インチモデル(512GB・Wi-Fiモデル)と、今回新しく購入したM5 iPad Pro 13インチモデル(512GB・Wi-Fiモデル)について詳しく比較してご紹介します。
薄型・軽量化された新デザイン

ずっとM1 iPad Proを使い続けてきたからこそ、M5 iPad Proを手にした瞬間の薄さと軽さには本当に驚きました。
思わず「この薄さと軽さ、最初からこうしてほしかった」と感じるほど、手に持ったときの感覚がまるで違います。

M1 iPad Proと比べて見るとこの通り、薄さの進化が視覚的にもはっきりと感じられます。
厚さは6.4mmから5.1mmへと変更され、わずか1.3mmの差ですが、手に取った瞬間の印象は想像以上に大きいです。

さらに重量も682gから579gへと103gも軽くなり、長時間の手持ち作業や持ち運びが格段にラクになりました。
バッグに入れても、M1 iPad Proのときほど重さが気にならなず、存在感が控えめで、肩への負担も軽減されたように感じます。
ポイント
厚さ:6.4mm → 5.1mm(1.3mmの差でも手触りが大きく変化)
重量:682g → 579g(103gの軽量化で持ち運びが快適に)

左:M1 iPad Pro 右:M5 iPad Pro
M5 iPad Proはスペースブラックを選びましたが、M1 iPad Proはスペースグレイを使用していたため、並べてみると質感や雰囲気の違いが際立ちます。
スペースブラックは深みのある色合いで、より引き締まった印象を与え、筐体の薄型化とも相まって高級感が一層際立ちます。
| 項目 | M5 iPad Pro | M1 iPad Pro |
|---|---|---|
| カラー | シルバー スペースブラック |
シルバー スペースグレイ |
| 高さ | 281.6 mm | 280.6 mm |
| 幅 | 215.5 mm | 214.9 mm |
| 厚さ | 5.1 mm | 6.4 mm |
| 重量 | 579 g | 682 g |
12MPセンターフレームカメラ(横向き)に対応

これも本体デザインの話にはなりますが、M5 iPad Proではインカメラの位置が横向きになっています。
インカメラの位置についてはM4モデルから変更されていて、M1モデルから買い替えたことでその違いをはっきりと実感できました。

特にビデオ通話時の視線の自然さが大きく改善されており、映り方が格段にスマートになった印象です。
ポイント
M1 iPad Proでは縦向き配置だったため、ビデオ通話時に視線がズレる違和感がありましたが、 横向き配置になったことで、FaceTimeやZoomなどの通話時に、より自然な目線と構図が実現されています。

搭載されているのは12MPのセンターフレーム対応カメラで、被写体を自動で追尾し、画面の中心に収める機能が搭載されていて便利です。
特に横向きでMagic Keyboardと組み合わせて使う際には、ノートPCライクな使い心地がさらに洗練された印象です。
画面サイズが13インチに進化

M4モデルから、これまでの12.9インチiPad Proは廃止され、新たに13インチモデルへと移行しています。
M1モデルと比べると、画面サイズはわずか0.1インチの拡大となりますが、0.1インチしか差はないのでほぼ誤差レベルな印象です。
ポイント
見た目の印象では、画面の大きさに違いは感じません。
購入前は「13インチ」という響きに、多少でも画面の拡大を期待していましたが、11インチモデルと13インチモデルでは違いはハッキリわかりますが、12.9インチモデルと13インチモデルでは「画面が大きくなった」という印象はないので、期待して購入する方は注意が必要です。
M5 iPad Proでは、ディスプレイが従来の液晶から、有機ELへと大きく進化しました。これに伴い、パネル構造やベゼル設計が根本的に見直されたため、画面サイズが13インチへと拡大されたのは自然な流れです。
液晶ディスプレイから有機ELディスプレイに進化

M5 iPad Proでは、有機ELディスプレイ(Ultra Retina XDR)が採用されています。M1 iPad Proは、ミニLEDバックライト(液晶)を採用した「Liquid Retina XDR」を搭載していました。
この変化は非常に大きいと感じました。画質は一段と繊細かつ深みを増し、黒の沈み込みや色の再現性はまさに別次元です。
そして、有機ELへの移行によって、本体の薄型・軽量化という物理的な進化にも直結しています。ディスプレイの美しさと筐体設計の洗練が、見た目だけでなく使う感覚そのものを変えてくれました。
ポイント
M1 iPad Proと比べるとディスプレイがより鮮明に綺麗に表示されています。

実際に見て見ると、M1 iPad Proでは、黒い部分にもバックライトが常時点灯しているため、黒がやや白っぽく見えてしまいます。
一方、M5 iPad Proでは、黒を表示する際にLED自体が完全に消灯するため、漆黒のような深い黒が再現され、視認性と没入感が格段に向上します。

細かく見ると、液晶は文字の周りがやんわりと明るくなっていますが、有機ELはそれがなくメリハリがあります。
この違いは、映像体験やデザインの印象に大きく影響します。特に映画鑑賞や写真編集など、暗部の表現が重要なシーンでは、有機ELの圧倒的なコントラストが真価を発揮します。
| 項目 | M5 iPad Pro | M1 iPad Pro |
|---|---|---|
| 解像度 | 2752 × 2064 ピクセル | 2732 × 2048 ピクセル |
| 画素密度 | 264ppi | 264ppi |
| ディスプレイ方式 | Tandem OLED(Ultra Retina XDR) | ミニLED(Liquid Retina XDR) |
| アスペクト比 | 約4:3 | 約4:3 |
ディスプレイの明るさが向上

M1 iPad Proでは、SDR輝度と呼ばれる通常使用時のディスプレイの明るさが最大600ニトに設定されていました。
屋内での使用には十分な明るさでしたが、屋外や強い照明下ではやや視認性に課題があり、とくに白背景の作業や映像編集時に「もう少し明るければ」と感じる場面もありました。
一方、M5 iPad ProではこのSDR輝度が最大1000ニトにまで向上。明るい環境下でも画面がくっきりと見え、視認性と快適さが大きく改善されています。
ポイント
iPad Proを直射日光の下で使う機会はそれほど多くありませんが、ディスプレイの明るさが向上したこと自体は確かな恩恵です。
カフェなどで明るい窓際でも画面がくっきりと見えるようになり、作業の自由度と快適さが静かに広がった印象があります。

画像や動画を観比べるとその違いは一目瞭然です。M1では明るい環境下で白がややグレーがかって見える場面がありましたが、M5では白がしっかりと白として表示され、色のコントラストもより鮮明に際立ちます。
写真編集ではハイライト部分の階調がより自然に再現され、微妙な光のニュアンスを正確に確認できるようになりました。動画制作においても、明暗差の激しいシーンで色の破綻が少なく、屋外撮影素材をそのまま取り込んでも違和感なく編集作業を進められます。
| 項目 | M5 iPad Pro | M1 iPad Pro |
|---|---|---|
| SDR輝度 | 最大1,000ニト | 最大600ニト |
| XDR輝度 (HDR時) |
フルスクリーン最大1,000ニト ピーク最大1,600ニト |
フルスクリーン最大1,000ニト ピーク最大1,600ニト |
チップ性能の大幅アップデート

M5 iPad Proでは、チップがM1からM5へと大幅に進化しました。M1チップも当時としては「Macクラスの性能をiPadに」という衝撃を与えましたが、M5ではさらに処理能力と効率性が引き上げられています。
CPUはより高効率なアーキテクチャを採用し、複雑な演算や同時処理においても余裕を感じさせるパフォーマンスを発揮しています。
GPU性能も強化され、映像編集や3Dレンダリング、ゲームプレイなどグラフィックス負荷の高い作業でも、滑らかで力強い描画体験が得られます。
さらにAI処理に特化したニューラルエンジンも進化し、画像認識や生成系アプリケーションなど、次世代のクリエイティブワークを支える基盤となっています。
M1からM5へのアップデートは、数値的な性能向上にとどまらず、「iPadでできることの領域」を広げるアップデートだと感じられる印象です。
ポイント
アプリもM1より素早く起動するなど、普段使いでも十分にその性能を体感できます。

antutuベンチマーク比較
ベンチマークの結果でも、その進化は明確に表れています。 M1チップ搭載のiPad Proは、当時としてはノートPCに匹敵する性能を誇っていましたが、M5チップではさらに処理速度が向上し、より高いスコアを記録しています。
ベンチマーク上の数値だけでなく、実際の使用感としても「待ち時間が減り、作業が途切れない」快適さが得られるのがM5の大きな魅力です。

動画の書き出しについては、約5分のフルHD動画がM1 iPad Proでは1分50秒かかりました。それに対してM5 iPad Proでは、ストレージ速度の向上とM5チップの圧倒的な処理性能により、同じ条件下で1分10秒で完了しました。
この差はわずか数十秒に見えますが、長尺の動画や複数本の書き出しを行う場合には大きな効率化につながります。
特にクリエイターにとっては「待ち時間が短縮される=制作に集中できる時間が増える」という意味で、M5の進化は実用的な価値を持っています。
| 項目 | M5 iPad Pro | M1 iPad Pro |
|---|---|---|
| 製造プロセス | 3nm世代(高効率・高性能) | 5nm世代 |
| CPU構成 | 10コア(高性能4+高効率6) | 8コア(高性能4+高効率4) |
| GPU構成 | 第3世代レイトレーシング対応 10コアGPU | 8コアGPU |
| CPU性能 | M1比で約1.5倍高速化 | ノートPC並みの処理性能 |
| GPU性能 | M1比で最大6.7倍高速化 | 高精細グラフィックス処理 |
| AI処理 | AI処理性能 M1比で最大5.6倍 | 16コアニューラルエンジン |
| Geekbench 6 | シングル:約4180、マルチ:約16601 | シングル:約1688、マルチ:約7154 |
メモリが向上

M5 iPad Proでは、メモリ構成も刷新されました。M1モデルでは、128GB/256GB/512GBのストレージ構成で8GB、1TB/2TBモデルで16GB構成でしたが、M5では256GB/512GBモデルに12GB、1TB/2TBモデルには最大16GBを搭載。
さらにメモリ帯域幅も拡張され、大規模なプロジェクトや複数アプリの同時処理でも余裕を感じられる設計になっています。
ポイント
動画編集や複数アプリの同時利用など、プロワークの快適さがさらに広がっています
この進化により、動画編集や3Dレンダリング、生成系AIアプリの利用など、プロフェッショナルワークの幅が広がり、作業の途切れなさが向上しました。
| M5 iPad Pro | M1 iPad Pro |
|---|---|
| 256GB/512GBモデル → 12GB RAM | 128GB/256GB/512GBモデル → 8GB RAM |
| 1TB/2TBモデル → 16GB RAM | 1TB/2TBモデル → 16GB RAM |
| メモリ帯域幅 約153GB/秒(拡張され高速化) |
メモリ帯域幅 約68GB/秒 |
ストレージの読み書き速度が最大2倍高速

M5 iPad Proでは、ストレージの読み書き速度がM1モデルと比較して最大2倍に高速化されています。
一眼レフからのデータ転送時に、M5 iPad Proでは1GBの動画を52秒で書き込むことができていますが、M1 iPad Proは3分40秒ほど掛かりました。結構変わっている印象です。
ポイント
大容量の写真や動画ファイルの転送、アプリの起動、プロジェクトデータの読み込みなどが一段とスムーズになりました。
特に4K動画編集や複雑なグラフィック処理を行うクリエイターにとっては、作業効率の向上を体感できる大きな進化です。
M1モデルでも十分な速度を備えていましたが、M5ではストレージ性能がさらに強化され、待ち時間を減らすことで創作に集中できる環境が整えられています。
ストレージ容量を選ぶ際には、保存領域の違いだけでなく、この速度向上によるメリットも考慮すると良いでしょう。
シングルカメラ + LiDARスキャナ搭載

M5 iPad Proでは、背面カメラ構成がM4から引き継がれ、シングルカメラ+LiDARスキャナという組み合わせに変更されています。
M1 iPad Proが搭載していたデュアルカメラ+LiDARスキャナと比べると、スペック上はシンプルになった印象です。
ポイント
カメラ構成についてはM1 iPad Proからはスペックダウンしています。
ただし、Appleはこの設計を機能の削減ではなく、軽量化・薄型化を優先しつつ、必要十分な撮影性能を維持するための最適化として位置づけています。

M5 iPad ProとM1 iPad Proで撮影した写真を比較しても、画質面での違いはほとんど感じられません。
両モデルとも12MP広角カメラを搭載しているため、解像感や色再現、ディテールの描写力は同等レベルで維持されています。

つまり、カメラ構成の変化(M1のデュアルカメラからM5のシングルカメラへの移行)は、撮影結果のクオリティに影響を与えるものではなく、設計上の最適化に過ぎないと言えます。
日常の写真撮影や動画記録において、画質面で不満を抱くことはない印象です。
| 項目 | M5 iPad Pro | M1 iPad Pro |
|---|---|---|
| カメラ構成 | 12MP広角カメラ LiDARスキャナ |
12MP広角カメラ 10MP超広角カメラ LiDARスキャナ |
| 広角カメラ | 12MP、ƒ/1.8絞り値 | 12MP、ƒ/1.8絞り値 |
| 超広角カメラ | 非搭載 | 10MP、ƒ/2.4絞り値 |
| 光学ズーム | 非対応 | 2倍の光学ズームアウト |
| デジタルズーム | 最大5倍 | 最大5倍 |
iPad Proのカメラは、風景を撮影するよりも、書類のスキャンや資料の記録といった実務的な用途で活躍する場面が多いのが実情です。
N1チップ搭載で通信性能が進化

M5 iPad Proでは、新たにApple独自設計のN1チップが搭載され、通信性能が大きく進化しました。
N1チップはWi-Fi 7、Bluetooth 6、Threadといったワイヤレス接続技術を統合した、自社設計の新しいワイヤレス通信用チップで、高速かつ低遅延な接続を実現し、動画視聴やクラウド作業、オンライン会議などの体験がより快適になります。
特に、複数デバイスが同時接続される環境下でも、通信の途切れや遅延を感じさせない余裕が印象的です。
ポイント
従来のM1モデルではWi‑Fi 6までの対応でしたが、M5ではWi‑Fi 7に対応し、さらにBluetooth 6との組み合わせにより、高速・低遅延・安定した接続環境を実現しています。

iPhone 17 Proをはじめ、Bluetooth 6.0に対応したデバイス同士でのAirDropは、体感的にも転送速度が向上しています。
ポイント
従来よりもファイルの受け渡しがスムーズで、写真や動画など大容量データでも待ち時間が短く、ストレスなく共有できるようになりました。

AirPods Proとの接続の安定感も良くなった印象です。
このN1チップは規格対応にとどまらず、複数のアクセサリやデバイスを同時に接続しても安定性を保つ設計が特徴です。
Magic KeyboardとApple Pencil Proを同時に使用しながらAirPods Proで音声を楽しむといった場面でも、途切れや遅延を感じにくく、シームレスな体験が可能になっています。
| 項目 | M5 iPad Pro | M1 iPad Pro |
|---|---|---|
| Wi‑Fi | Wi‑Fi 7対応 (N1チップ搭載) |
Wi‑Fi 6対応 |
| Bluetooth | Bluetooth 5.3 | Bluetooth 5.0 |
| Cellularモデル | 5G対応 (新C1Xモデム、通信速度50%向上) |
5G対応 |
高速充電に対応

M5 iPad Proから新たに高速充電に対応し、35分で最大50%充電(別売りの60W以上のアダプタが必要)が可能になりました。
ポイント
M5では充電効率が改善され、短時間でより多くの電力を蓄えられるため、わずかな時間でも実用的なバッテリー残量を確保できるようになっています。
これにより、外出先での使用やクリエイティブワークの合間でも安心して作業を継続でき、モバイルデバイスとしての利便性がさらに高まりました。
高速充電対応は、薄型化や性能向上と並んで重要な進化のひとつと言えるでしょう。
| モデル | 充電規格 | 0→50%まで | フル充電 |
|---|---|---|---|
| M1 | 20W充電(付属) | 約50分 | 約2時間20分 |
| 30W充電(別売) | 約40分 | 約1時間55分 | |
| M5 | 60W以上の高速充電 | 約35分 | 約1時間15分 |
| 30W充電 | 約40分 | 約1時間55分 | |
| 20W充電 | 約50分 | 約2時間20分 |
これらの数値はあくまで参考値であり、実際の充電時間は使用環境やアダプタの性能によって変動します。
最大10時間のバッテリー持ち

M5 iPad Proのバッテリー持ちは、Wi-Fi接続でのインターネット利用や動画再生で最大10時間です。
M1 iPad Proのバッテリーについても公式ホームページ上では最大10時間となっています。実際に使用してみても、両モデルのバッテリー持ちは大きな差を感じることはないと思います。
ポイント
M1 iPad Proも依然として十分な性能を持ち、動画視聴やブラウジング中心のライトユーザーにとっては大きな差を感じにくい印象ですが、長時間の編集作業や外出先での使用を重視するユーザーにとっては、M5の効率性が「同じ10時間」をより安心感のある体験へと変えてくれます。
M1 iPad Proを長期間使用していることによるバッテリーの劣化も考えられるため、M5 iPad Proとの具体的な比較は難しいのが実情です。
注意
バッテリーの持続時間はビデオの音量設定や通信環境、使用状況によって変動します。
Apple Pencil Proに対応

M5 iPad Proは新たにApple Pencil Proに対応し、入力体験が大きく進化しました。
一方で、M1 iPad ProはApple Pencil Proには非対応で、利用できるのは従来のApple Pencil(第2世代)までとなります。
もちろん第2世代Apple Pencilも高い精度とレスポンスを備えており、クリエイティブ用途に十分応えていました。
しかしApple Pencil Proでは、スクイーズ操作によるツール切り替えや触覚フィードバックによる直感的な操作感が加わり、さらにジャイロセンサーによるペン先の角度検知にも対応しています。これにより、まるで本物のペンを操るような自然さと表現力を実現しています。
ポイント
クリエイターやイラスト制作を行うユーザーにとって、嬉しいアップデートな印象です。
さらに、ジャイロセンサーの搭載によってペン先の角度や回転を検知できるため、ブラシやペンツールの表現幅が広がり、デザインやイラスト制作において繊細なニュアンスを描き分けられるようになりました。M1 iPad Proでは得られなかった進化を体感できるのが大きな魅力です。
価格の違い

M5 iPad Pro 13インチモデル(512GB・Wi-Fiモデル)の購入価格は254,800円でした。
一方、M1 iPad Proの12.9インチモデル(同じく512GB・Wi‑Fiモデル)は当時165,800円で購入できたため、価格差は約89,000円にもなります。
| ストレージ | M5 iPad Pro 13インチWi‑Fi |
M1 iPad Pro 12.9インチWi‑Fi |
|---|---|---|
| 128GB | ― | 129,800円 |
| 256GB | 218,800円 | 141,800円 |
| 512GB | 254,800円 | 165,800円 |
| 1TB | 322,800円 | 213,800円 |
| 2TB | 390,800円 | 261,800円 |
差額だけを見ると「かなり高くなった」という印象を受けますが、M5では有機ELディスプレイの採用やM5チップによる性能向上、さらに高速充電対応など、体験価値そのものが大きく進化しています。
しかし、価格があまりにも高額で、MacBook Proと同等の水準に達しているため、購入のハードルはかなり高い印象です。
最新の性能やデザインを重視するならM5、コストを抑えつつ十分な性能を得たいならM1という選択肢が見えてくるのです。
M5 iPad Proに買い替えるべき?

M1 iPad Proをすでに使っている方にとって、M5 iPad Proへの買い替えは悩ましい選択です。
M5モデルでは有機ELディスプレイの採用による映像美の向上、M5チップによる処理性能の向上、さらに高速充電やWi‑Fi 7対応といった最新機能が加わり、体験価値は確実に進化しています。
一方で、価格はM1の同容量モデルと比べて大幅に上昇しており、MacBook Proに匹敵する水準に達しています。そのためタブレットとしての利用にどこまで投資できるかが判断のポイントになります。
動画編集や3D制作など高負荷なクリエイティブ用途を日常的に行う方、あるいは最新のディスプレイ体験や通信環境を重視する方には買い替えのメリットが大きいでしょう。逆に、ブラウジングや動画視聴が中心であれば、M1でも十分に満足できる性能を備えています。
こんな方におすすめ
- 軽量薄型モデルが欲しいユーザー
- 映像編集・3D制作・音楽制作などのクリエイター
- マルチタスクを多用するビジネスユーザー
- バッテリー効率や高速充電を重視する人
- Apple Pencil Proや新アクセサリを活用したい人
とはいえ、Web閲覧や動画視聴、SNS利用が中心のライトユーザーでもM1で十分満足できますが、有機ELの映像美や薄さなどの使い勝手に価値を見いだすならM5も検討の余地ありという位置づけになります。
M5 iPad Proは「最高の使い勝手を求めるユーザー」にとって非常に魅力的ですが、コストパフォーマンスを重視する人には慎重な検討が必要です。
まとめ

M1 iPad ProからM5 iPad Proへ買い替えてみて、まず最初に感じたのは価格というハードルでした。しかし実際に使ってみると、その使い勝手の変化は想像以上に大きなものでした。
手に取った瞬間に伝わる薄さと、持ち運ぶ際の軽さ。これを知ってしまうと、M1 iPad Proはずっしりとした存在に感じられます。まるで初代ニンテンドーDSからLiteへ買い替えたときの軽快さを思い出すような感覚です。
ディスプレイの美しさも嬉しいポイントのひとつ。ただし性能面では「劇的な進化に驚いた!」というより、「確かに速くなっている」といった印象です。
M1でも十分に現役で使えますが、この薄さと軽さによる快適さ、そして操作のスムーズさを求めるなら、買い替えの価値は大いにあるでしょう。特に絵を描く方にとっては、新たに対応したApple Pencil Proの恩恵が大きいはずです。
クリエイティブ用途で活用する人ほど、早めに手に入れることでその価値を存分に享受できると思います。一方でM1でもまだ十分と感じる方は、次世代のM6モデルを待つ選択も賢明でしょう。

私自身、Apple Store丸の内で最新のiPad Proを手にした瞬間、M1との重さの違いに驚かされました。
動画編集などの重作業をするわけではありませんが、この軽さと映像美に惹かれて購入を決意。今ではほぼ毎日触れており、その快適さを実感しています。
気になる方は、ぜひ一度店頭で実機を手に取ってみてください。その瞬間に、買い替えの意味をきっと理解できるはずです。