ケーブルがない快適さと、コンパクトさや使い勝手の良さから人気のあるワイヤレスイヤホン。
ノイズキャンセリング機能付きの完全ワイヤレスイヤホンで高い人気を誇る、Appleの「AirPods Pro」やSONYの「WF-1000XM5」などがありますが、手を伸ばしづらい価格帯となっています。
そんな中、リーズナブルなのにワイヤレスイヤホンに求めるすべての機能が入っている全部入りのモデルのひとつがAnkerの「Soundcore Life P3」です。
この記事では、リーズナブルなのに機能性に優れた完全ワイヤレスイヤホン「Anker Soundcore Life P3」を徹底レビューしていきます。
コスパ重視のワイヤレスイヤホンの購入を検討している方、Anker Soundcore Life P3が気になっている方は参考にしてください。
目次
Soundcore Life P3レビュー
Anker Soundcore Life P3は、左右のイヤホンが完全に独立したBluetooth接続の完全ワイヤレスイヤホンです。
Soundcore Liberty Air 2 Proとスペックを比較すると以下のとおりです。
Soundcore Life P3 |
Soundcore Liberty Air 2 Pro |
|
連続再生時間 | 単体:最大7時間 ケース併用:最大35時間 |
単体:最大7時間 ケース併用:最大26時間 |
充電時間 | 10分充電で2時間再生可能 | 15分充電で3時間再生可能 |
防水性能 | IPX5 | IPX4 |
対応コーデック | AAC / SBC | SBC / AAC / LDAC(※) |
通信 | Bluetooth5.0 | Bluetooth5.0 |
充電ポート | USB-C | USB-C |
ノイキャン | ○ | ○ |
外音取り込み | ○ | ○ |
無線充電 | ○ | ○ |
専用アプリ | ○ | ○ |
装着検知 | - | ○ |
HearID 2.0 | - | ○ |
重量 | 約60g(ケース込み) | 約62g(ケース込み) |
公式価格 | 8,990円 | 12,980円 |
どちらもノイズキャンセリングと外部音取り込み機能を搭載し、防水や無線充電にも対応したモデルです。
最上位モデルとは3,990円の価格差(公式価格)となります。
ポイント
スペックとしてはSoundcore Life P3の方が再生時間が長く、防水性能も一段階高くなっています。
Soundcore Liberty Air 2 Proはファームウェアのアップデートをすれば、LDAP(ハイレゾ相当の高音質)で音楽を楽しめます。また、HearID 2.0(自動イコライザ機能)はSoundcore Life P3には対応していません。
Anker Soundcore Life P3の特徴をさらに詳しく解説していきます。
シンプルで洗練されたデザイン
丸みを帯びたケース本体は高級感はありませんが、しっかりとしたデザインになっています。
マットで指紋が付きにくいのは魅力です。
ケースはスライド式ではなく、ケースのフタを上に開く仕様です。フタはしっかり固定されていて勝手に開いたりすることもありません。
ポイント
ケースのフタを開けるだけでペアリングモードになります。
前面にはLEDインジケーターがあるので、充電やペアリング時にはわかりやすい仕様になっています。
イヤホン単体は光沢感があり、上品な雰囲気です。
安っぽさはなく、おしゃれでこだわりをしっかり感じます。
ポイント
エレガントで落ち着きの感じられるデザインです。
軽量で持ち運びに最適なサイズ感
ケース本体は手のひらサイズで、ポケットに入れても違和感なく持ち歩くことができます。
ケース本体はAirPods Proよりは大きいですが、持ち歩く際には苦にならないサイズ感です。
重量はケースを含めると60g、イヤホン片耳が5gとなります。
ポイント
サイズ:53×61×31mm
重量:約60g (充電ケース含む) / 約5g (イヤホン片耳)
ノイズキャンセリングの精度は実用的
Anker Soundcore Life P3を百貨店などの室内、街中や電車内で使用しましたが十分なレベルのノイズキャンセリング(ANC)性能です。
ノイズキャンセリング(ANC)とは
外部からの騒音をシャットアウトする機能です。
周囲の殆どの音が消えて、周りの音はとても遠くで鳴っているように聞こえます。
体感的にはやはり精度はAirPods Proの方が上をいきます。しかし、8,000円台のイヤホンでこの性能はコスパ最強です。
ポイント
人混みのガヤガヤ音(環境ノイズなど)や電車の走行音が抑えられます。しかし、隣の人の話し声や電車の車内放送はほぼほぼ聴こえます。
特に低音で鳴る騒音を抑えてくれるので、電車内などの騒音低減効果はわかりやすいです。
完全遮音ではないですが、音楽を邪魔しない程度に身の周りの音が聞こえるようなイメージです。
同価格帯でトップクラスの音質
Anker Soundcore Life P3の音質については、低音が強めのドンシャリ(中域音は充実していない)傾向にあります。
重低音が良く効き迫力のある音です。
ポイント
低音と主旋律がしっかりしていてクリアなサウンドを楽しめます。
また、接続も安定しているので音が途切れたり、音ズレがまったくなく十分な性能です。
重低音 | ◎ |
高音域の解像感 | ○ |
透明感 | ○ |
重厚感 | △ |
音の立体感 | ○ |
1万円以下のイヤホンの中では非常に優れており、必要十分な音質であると感じました。
外音取り込みは機械的な音
Anker Soundcore Life P3は、イヤホンを装着した状態で周囲の音を聞くことができる外音取り込み機能にも対応しています。
ノイズキャンセリング機能で外の雑音を消すことができますが、外音取り込み機能は周囲の音を聴きたいシーンがある時に役立つ機能です。
ポイント
外音取り込みモードはAnker Soundcore Life P3のマイクで拾った音をイヤホン内部で鳴らす機能です。実際の周りの音にプラスして、音楽を聴けます。
「すべての外音」だけではなく「音声フォーカス」の選択も可能で、より会話を聞き取りやすくなります。
Anker Soundcore Life P3の外音取り込みは特別優秀というわけではなく、外部の音は取り込んでいますが、やや高音域が強調されるような印象です。
ポイント
機械的に音を処理しているように聞こえますが、会話ができないレベルではなく十分実用的です。
タッチセンサーで直感的な操作が可能
イヤホンの操作は物理ボタン式ではなく、触れるだけで操作可能なタッチセンサー式です。
基本的の操作方法は左右のイヤホンでタップ、ダブルタップ、長押し操作が可能です。イヤホン単体をタップすることで曲の再生や停止、音量調整、モード変更ができます。
ポイント
音量調整までイヤホンで操作でき、音楽のコントロールはイヤホンのみで行えます。
イヤホンの操作方法は専用アプリで自由に割り当てることができます。
スマホを取り出すことなく、音量調整やモード変更ができるのは非常に便利です。
専用アプリ対応で便利
Anker Soundcore Life P3は、専用アプリに対応していてスマホ上で詳細な設定が可能です。
AnkerのSoundcoreアプリを使用します。
設定できること
- モード設定
- イコライザー設定
- イヤホンを探す
- イヤーチップ装着テスト
- ジェスチャーのコントロール設定
ノイズキャンセリングや外音取り込みモードの切り替えだけでなく、映像と音声のズレを軽減する「ゲーミングモード(低遅延モード)」やヒーリングサウンドを聴ける「睡眠モード」なども搭載されています。
イコライザーの設定では「プリセット」と「カスタム」を選択できます。
ポイント
プリセット:22種類の豊富なプリセット
カスタム:8カ所の周波数を調整可能(8バンド)
「イヤホンを探す」機能は、イヤホン単体から音が流れて見つけることができる機能ですが、非常に静かな場所でない限り使えない機能と言えます。
IPX5等級の防水性能
Anker Soundcore Life P3は、IPX5等級の防水に対応したイヤホンのため、汗や雨に濡れても使うことができます。
ポイント
突然の雨や、ランニングなどのワークアウトでも安心して使えます。
ただし、IPX5等級なので大量の水がかかったり水没すると故障の原因となります。
ワイヤレス充電対応で快適
Anker Soundcore Life P3は、USB Type-Cポートで充電ができる他、ワイヤレス充電にも対応しています。
ポイント
ワイヤレス充電器の上に置くだけで簡単に充電できるので便利です。
8,000円台のイヤホンでワイヤレス充電機能が搭載しているのは魅力的です。
最大35時間の長時間再生に対応
イヤホン単体で最大7時間(ANCは6時間)連続再生が可能で、ケースを併用すれば最大35時間(ANCは30時間)連続再生が可能です。
ポイント
イヤホン単体:最大7時間
ケース併用:最大35時間
また、クイック充電にも対応していて10分の充電で2時間再生が可能なので、充電をし忘れても安心です。
Anker Soundcore Life P3のバッテリーは、他のイヤホンと比べても圧倒的に長持ちします。
Soundcore Life P3 | 単体:最大7時間 ケース併用:最大35時間 |
Liberty Air 2 Pro | 単体:最大7時間 ケース併用:最大26時間 |
AirPods Pro | 単体:最大5時間 ケース併用:最大24時間 |
Beats Studio Buds | 単体:最大8時間 ケース併用:最大24時間 |
WF-1000XM4 | 単体:最大8時間 ケース併用:最大24時間 |
Soundcore Life P3がおすすめな人
Anker Soundcore Life P3は、機能面がすべて揃っていて確かな音質、品質を誇っているまともなワイヤレスイヤホンが欲しい方におすすめです。
カナル型なのに引っ掛けるように軽快なつけ心地のイヤホンです。
こんな方におすすめ
- コスパ重視の完全ワイヤレスイヤホンが欲しい!
- ノイキャン搭載のイヤホンが欲しい!
- バッテリー持ちが良いモデルが欲しい!
- ポケットに入るコンパクトなモデルが欲しい!
- 1万円以下のイヤホンを探している!
Beatsの完全ワイヤレスイヤホンよりもコスパは断然高いです。
より音質にこだわるなら、SONYのWF-1000XM5やAppleのAirPods Proがおすすめです。
まとめ:お値段以上のワイヤレスイヤホン
ノイズキャンセリングと外音取り込み機能を搭載するAnkerの完全ワイヤレスイヤホン「Anker Soundcore Life P3」を徹底的にレビューしました。
実際に使ってみて分かったメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット
- 軽快なつけ心地で快適
- ポケットに入るコンパクトさ
- 即ペアリングが可能
- クリアで確かな音質
- ノイキャン搭載で騒音を軽減する
- ワイヤレス充電に対応
- 専用アプリで詳細設定が可能
- 同価格帯でトップクラスの品質
- 価格が安い
デメリット
- 耳検知には対応していない
- aptXは非対応
- ノイキャン性能が普通
- 外音取り込みは機械的な音になる
- イヤホンを探す機能はあまり使えない
8,000円台で機能全部入りにも関わらず、使い勝手の良い完全ワイヤレスイヤホンでかなり優秀です。
価格以上のクオリティをしっかり備えているところが最大の魅力です。
1万円以下のコスパ重視で、安定した品質の完全ワイヤレスイヤホンを探している方は是非検討してみてはいかがでしょうか。