Appleの自社開発チップApple M1が搭載されたMac第一弾が発表となりました。
Apple M1(Apple Silicon)搭載Macは以下の3モデルあります。
- MacBook Air
- MacBook Pro13インチ
- Mac mini
今回は、具体的な内容を解説していきます。
この記事では、新CPUのApple M1(Apple Silicon)搭載Macのメリットやスペックなどを徹底解説していきます。
以下のように、それぞれパフォーマンスが向上しました。
MacBook ProはM1を搭載することで、CPUを最大2.8倍、GPUを最大5倍に高速化しました。
MacBook AirはM1を搭載することで、CPUを最大3.5倍、GPUを最大5倍に高速化しました。
Mac miniはM1を搭載することで、CPUを最大3倍、GPUを最大6倍に高速化しました。
Mac向けの新しいOS「macOS Big Sur」は11月13日より提供が開始となります。
目次
Apple M1(Apple Silicon)とは
Apple M1はApple独自のCPUとなります。
M1チップは高性能なコアを含んだ、8コア5nmプロセスSoCです。
また、160億個のトランジスタが搭載されています。iPhone12シリーズのA14チップは118億個となります。
ニューラルエンジンは16コアとなっていて、11兆の演算能力と機械学習能力も大幅にパワーアップしました。
高いパフォーマンスを維持しつつ、電力効率が非常に良いです。
同等のパフォーマンスでの必要な電力は従来のチップの4分の1となり、電力効率が良いです。
M1チップには、8コアのGPUが搭載されています。
グラフィック性能は従来の2倍のパフォーマンスを発揮します。
MacのCPUについて
- 2006年~2020年 :Intel Mac (intel x86/x64)
- 2020年末~:Apple Mac (Apple Silicon)
現在のApple製品のCPUはIntel製ののチップが内蔵されています。
今後、IntelアーキテクチャからApple独自のApple Siliconへ移行します。
つまり、CPUのアーキテクチャが新たに変更されます。
脱インテル化ですね。
参考
アーキテクチャとは、ハードウェア、プロセッサのCPUにおける基本設計(構造)です。
WWDCでAppleは純正ARMベースチップを搭載したMacに、2年ほどかけて移行していくスケジュールを発表しました。
Apple Silicon搭載Macのメリット
Apple Silicon搭載Macのメリットは以下のとおりです。
メリット
- 高パフォーマンスと省電力の両立
- iOSデバイスのアプリを動作できる
- ハード・OS・プロセッサすべてを自社で開発するため、思ったとおりのアップデートを実施できる
高パフォーマンスと省電力の両立
iPadやiPhoneのAチップで培った高いパフォーマンスと電力の超効率化が実現します。
PhotoshopやFinal Cut Pro XがApple Siliconによって、より快適に動作します。
また、3Dゲームなども非常に快適に動作できるようになります。
Final Cut Proでの3Dタイトルのレンダリング速度は最大5.9倍高速化しました。
また、Logic Pro(音楽制作)では楽器とエフェクトプラグインを従来の3倍使えるようになります。
新しいOSであるmacOS Big Surはより幅広い範囲のアプリケーションを動作することができます。
MacBook Proでは、映像編集ソフトのDaVinci Resolveで
8K映像の編集もフレームを落とさずに作業が可能となります。
ポイント
8K映像もスムーズに編集できるほどのスペックとなります。
また、高負荷の作業を長時間続けることが可能です。
MacBookでiPhoneのアプリが使える
macOS Big Surを搭載しているため、iPhoneやiPadのアプリをMacで動作できるなどのメリットがあります。
通知センターや新機能のコントロールセンターなどのデザインがiPhoneに近いものになります。
ポイント
Apple M1はiPadやiPhoneのAチップがベースになっているため、iOSアプリがMacで使えるようになります。
SoCアーキテクチャの共通化と新OSによって、Mac上でiPhoneのアプリが動作します。
参考
SoCとは、システム・オン・チップ(SoC)の略で、1つの半導体チップの上にシステムの動作に必要な機能が実装されている集積回路です。
ハード・OS・プロセッサすべてがApple製
AppleでOSからハード、今回のApple M1(Apple Silicon)搭載によりプロセッサまで手掛けることになるので、今後iOSデバイスとの互換性や連携性なども向上していきます。
Apple M1(Apple Silicon)搭載Macのモデル
Apple Siliconが搭載されるのは以下のモデルとなります。
ポイント
- 13インチ MacBook Pro
- MacBook Air
- Mac mini
ただし、プロセッサ(CPU)以外では、設計に大きな変化はありません。
2020年5月に2020年モデルが登場したばかりですが、再び新モデルが登場します。
Apple Silicon搭載Macのスペック
Apple Siliconが搭載された新モデルは、処理能力と電力効率がさらに向上します。
ポイント
- SSDの速度は2倍にパワーアップ
- CPUパフォーマンスは2.8倍高速化
- GPUパフォーマンスは5倍高速化
- 機械学習能力は11倍にパワーアップ
- Windowsパソコンと比べると総合的なパフォーマンスは3倍高い
- MacBook Airはファンレスとなった(Proはファン搭載)
- USB4.0に対応
- pro displayの6K出力に対応
MacBook AirとMacBook Pro13インチモデルはどちらも最大メモリは16GBまでです。
バッテリー持続時間はAirが最大18時間、Proが最大20時間(ビデオ再生)となっています。
最大バッテリー持続時間は20時間と前モデルの倍になっています。
1日中、外での作業も安心して行えます。
最新モデルの価格について
それぞれの価格は以下のとおりです。
- MacBook Pro価格は134,800円~
- MacBook Air価格は104,800円~
- Mac mini価格は72,800円~
新型MacProにもApple Silicon搭載
2020年末までにMacBookシリーズにApple Siliconが搭載されていきます。
そしてデスクトップタイプの新型MacProにも搭載される流れとなっています。
ポイント
次期モデルは、現行モデルの半分の大きさになり、より高機能・高性能なデスクトップタイプのMacが登場すると期待されています。
現時点では新型iMac、MacProが開発中とのことです。
Appleは2022年までにiMac Proを登場するとしています。
まとめ:新型Macに買い替えるべきか
Apple Silicon搭載により性能・処理能力などがパワーアップします。
ポイント
Apple Siliconが搭載されたら、現行モデルよりさらに高パフォーマンス、省電力なデバイスとなります。
プロセッサの切り替え以外はデザインに大きな変更はないようです。
パフォーマンスが向上した。とありますが、ソフトウェアに対してどこまでパフォーマンスが活かされるのかは明確ではありません。
今回の新型Macは、急いで買い換える必要がある方以外は来年まで様子を見た方が良いと思いました。