最近では地震や激しい台風、雷が増えていて、いつ停電が起こるかわかりません。
UPS(無停電電源装置)があればモデムやルーター、PS5などのゲーム機はもちろんiMacやMac Pro、ゲーミングPCなどのデスクトップパソコンを停電しても使うことができます。
非常に便利なアイテムです。しかし、意外と導入していない方も多いはずです。
「停電なんてそんな起きないし必要ない」
「停電した時は復旧を待てばいいのでは?」
私もそのように考えていてUPSの導入を躊躇していました。
しかし、実際に導入してみて停電しても電化製品・パソコン機器を使えるという安心感は凄まじいです。また、停電しても作業を継続できるというのはメリットが大きいです。
この記事では、UPSの必要性、UPSの選び方、おすすめのUPS 「CyberPowerのUPS」を徹底解説していきます。
UPSが気になっている方、停電対策でUPSを購入しようか悩んでいる方は必見です。
目次
UPS(無停電電源装置)とは
UPS(Uninterruptible Power Supply)とは無停電電源装置と呼ばれています。
ポイント
停電や瞬停などで電力供給が止まっても、内蔵のバッテリーに即座に切り替わり停電させない装置です。
壁にあるコンセントからUPS本体の内蔵バッテリーに充電されて、停電になった際はUPSに接続している機器はバッテリーから供給されるので停電しない仕組みとなります。
内蔵されているバッテリーと使う機器の消費電力によって、どのくらいの時間UPSを使えるかが決まります。
UPSのメリットとは
UPSが役立つシーンは実はたくさんあり、導入するメリットは非常に大きいです。
メリット
- HDD・SSDなどのストレージを停電から守る
- データ転送中や録画中の停電から守る
- 停電してもネットが使える(※)
- 停電しても録画が継続される
- 電子レンジやドライヤーなど電気の使い過ぎでブレーカーが落ちても安心
- 地震や台風で突然停電した時にUPSがあれば安心
- コンセントを間違えて抜いてもUPSに繋がっていれば安心
急に電源が落ちると最悪の場合、データが破損したりする可能性が高いです。
UPSがあればリスクを回避することができます。
※UPSがあれば停電しても光回線は使えますが、マンションやアパートに住んでいる方は注意が必要で、建物全体で光回線を集合させて管理している「集合装置」がある場合があり、各部屋でONUやルーターに電力供給しても利用できない可能性があります。
UPSのデメリットとは
メリットがある一方でデメリットも存在します。
デメリット
- ほとんど使わない割にUPSが高い(安心料)
- バッテリーの寿命が4年~6年(目安)
UPSは頻繁に活躍することが少ないわりに、価格は安くて1万円からとなります。
さらに、交換用バッテリーも価格が高いです。
また、バッテリーには寿命があり、バッテリーに切り替わった回数と使用温度で変化します。
バッテリー寿命の目安と使用温度条件は以下のとおりです。
参考
使用温度5~25℃:4~6年
使用温度30℃:約3年
使用温度35℃:約2年
バッテリーの寿命を越えた使用は思わぬ障害を発生させる原因となるため注意が必要です。
ポイント
最大のデメリットしては「費用が掛かる」ということです。
しかしそれは保険であり、安心料となります。
UPSの選び方
UPSは様々なモデルがあり、迷うと思います。実際に購入する際に重視すべきポイントを解説します。
ポイント
- 最大出力容量(W数)
- 給電方式
- UPS本体のバックアップ時間
以上の3つのポイントは必ず確認が必要となります。
他にもバッテリー動作時の波形だったり、サイズ感だったりとありますが、上記のポイントを重視して選ぶうちに自ずと購入すべき商品にたどり着きます。
ポイントについて詳しく解説していきます。
最大出力容量(W数)
UPSと接続する機器の消費電力を調べる必要があります。
ポイント
何を接続して、接続する機器の消費電力はどのくらいか。また、どのくらいの時間電気を供給したいのか。を明確にすることが最重要です。
使用している機器の消費電力を把握してからUPSの容量を決めることをおすすめします。
注意ポイント
容量が足りないと接続している機器の電源が落ちたり、PCの場合は頻繁に再起動してしまう恐れがあります。
接続する機器の消費電力(W)の記載がない場合は、ワットチェッカー(ワットモニター)で電力を計測することで消費電力が分かります。
パソコンは、ゲーム中や動画書き出し中などの高負荷時などシーンによって消費電力が以下のように変化するので、最大値を計測しましょう。
参考
【PCスペック例(※)】
CPU:インテルCore i7-13700F
メモリ:16GB
ストレージ:HDD+SSD
グラボ:GeForceRTX 4070Ti 12GB
電源:860W(80PLUS PLATINUM)
実際に計測した接続する機器の消費電力は以下のとおりです。
接続する機器(例) | 消費電力(目安) |
ゲーミングPC(※) | 300W |
モニター(4K・27インチ) | 43W |
ONU(光回線終端装置) | 1.5W |
PS5(ゲームプレイ時) | 200W |
BDレコーダー(BDZ-FBW2000) | 29W |
上記のすべてをUPSに接続する際はW数を合計して、UPSの商品スペック(最大出力容量)と合わせます。
しかし、長期間使用するとバッテリーが劣化してくるため同等のW数を選ばず、余裕のある容量の多いモデルを選ぶことが大切です。
給電方式
UPSには大きく分けて3つの種類があります。
種類 | 仕様・特徴 | 価格 |
常時商用給電方式 | 通常はコンセントの電気をそのまま送り、停電時はバッテリからインバータ給電に切り替える | 約5,000円~ |
ラインインタラクティブ方式 | 通常はコンセントの電気を送りつつ電圧変動を調整し、停電時はバッテリからインバータ給電に切り替える | 約10,000円~ |
常時インバータ給電方式 | 入力された電気を交流から直流に変換してバッテリに充電と同時にインバータで直流を交流に変換し送電 | 約50,000円~ |
ポイント
給電方法は商用電源と同じで、停電時にも安定した電力を供給できて価格もお手頃なラインインタラクティブ方式がおすすめです。
UPS本体のバックアップ時間
UPSの機種や接続機器の消費電力によって、バックアップできる時間が変わります。
ポイント
接続しようとしている機器の消費電力と、購入を検討しているUPSのメーカーが提示している「バックアップ時間の目安」を確認することで時間を把握できます。
CyberPower CPJ1200 720Wのレビュー
CyberPowerのUPSは、Mac ProやゲーミングPC、PS5など高負荷の掛かる機器も対応するといったモデルです。
ラインインタラクティブ給電方式で正弦波出力となります。
付属品には説明書(日本語版)とPCと接続するUSBケーブル、アース付きプラグの変換アダプターが付属しています。
コンセントは12ポート搭載
背面には、コンセントが12ポート搭載しています。
ポイント
左側:サージ保護付バックアップコンセント
右側:サージ保護付スルーコンセント
画像左側のコンセントが停電時にバッテリーに切り替わるポートです。
画像右側のコンセントは電源タップと同様で、バッテリーに切り替わらないポートです。
上部には同軸、通信保護ポート、LANポートが搭載されていてインターフェースが充実しています。
また、本体に冷却ファンが内蔵されていますが動作音は無音と言えるほど静かです。
USB充電ポート搭載
本体前面には、5V2.1AのUSBポートが搭載しています。
ポイント
停電時にスマホやタブレットを充電することができます。
常にUPSのバッテリー残量は劣化しない限り100%なので、停電時に役立ちます。
多機能LCDディスプレイ搭載
様々な情報を表示できるディスプレイが搭載されています。
ディスプレイの表示項目
- 電源状態
- バッテリー残量
- 電圧の入出力値
- バックアップ時間
- 負荷状態(W/VA)
本体前面のパネルで、停電時にパソコンをシャットダウンするまでの時間や出力電圧の変更など高度な設定が可能です。
非常に直感的な操作がしやすくなっています。
大容量でバックアップ時間が長い
大容量なので電力消費が大きいゲーミングPCでも長時間の動作が期待できます。
モニター3台、ゲーミングPC(キーボード・マウス含む)、ONU(光回線)を接続してゲームしていない状態(合計約180W)でUPSのコンセントを抜いて停電時と同じ状況にしたところ、問題なくバッテリー電源に切り替わりランタイム54分と表示されました。
ONU(光回線)、Wi-FiルーターのみUPSに接続したところ、ランタイムが309分と表示されました。つまり5時間9分は停電しても使えるということです。
ポイント
様々なUPSの中でもバックアップ時間が長く、停電してもしばらく電子機器を使用することができます。
BDレコーダー、テレビ、NASなども長時間バックアップできることがわかりました。
バックアップ時間の参考
負荷40W時:約2時間12分
負荷100W時:約1時間11分
負荷200W時:約30分
負荷300W時:約18分
負荷500W時:約10分
負荷600W時:約7分
負荷700W時:約2分
ただし、上記の計測は購入時(新品のバッテリー)の状態なので、使用していくうちにバッテリーの寿命により数値は変化していきます。
注意ポイント
UPSには、消費電力が非常に強い機器(ドライヤー/電気ヒーター/冷蔵庫など)は接続してはいけません。無理に接続すると故障に繋がる可能性があります。
専用ソフトでステータス監視可能
CyberPowerの公式サイトよりUPS管理ソフトウェアを無料ダウンロードすることができます。
それによりパソコン上で、停電時のバックアップ時間など様々なステータスを確認できます。
パソコンをシャットダウンして再起動するスケジュールやパソコンがバッテリーで動作する時間の長さを設定できます。
UPSが正しく機能しているかセルフテストも実行可能となります。
専用ソフトは見やすく操作性が非常に良いです。
まとめ
UPSはPCの停電対策だけではなく、他にもONU(光回線)、Wi-FiルーターやBDレコーダー、テレビ、モニターなどを接続することができます。
突然停電してしまっても数分は電力を供給してくれます。
CyberPowerのUPSは非常におすすめです。
おすすめポイント
バックアップ時間も非常に長く、バッテリーも大容量で、電源から内蔵バッテリーへの切り替えラグは一切ありません。
実際に停電した時の様子
パソコンや多くのデバイスを使っている方は導入をおすすめします。停電時にこれだけの電化製品をカバーできるパワーがあります。
複数の機器を接続してしまうと3~5分程度のバックアップですが、ゲーミングPCとモニター、ルーター程度(約300W)なら停電しても数十分使用できます。
ことわざ通り、まさに備えあれば憂いなしでした。
実際に使ってみて意外とUPSはパワーがあるということが分かりました。
落雷やイレギュラーな電源トラブルからPCや電化製品を守りたい方はUPSを導入することをおすすめします。
こんな方におすすめ
- 停電対策をしたい!
- 複数の機器を接続したい!
- オンラインゲームなどをする!
- BDレコーダーや電源が落ちて欲しくない機器を繋げたい!
使用頻度は年に数回ほどかもしれませんが、UPSを導入する価値はあります。
万が一の停電に備えていきましょう。